予科練平和記念館とは? ここには昭和の青春群像があった!


茨城県の阿見町には「予科練平和記念館」という戦争博物館があります。

 

「予科練」とは「海軍飛行予科練習部」の事です。

 

第一次世界大戦以降、航空機の需要が高まり

 

我が国でも若いうちから熟練の搭乗員を育てる目的でこの制度が始まりました。

 

ここ阿見町に於いては、広大な海軍航空隊があった為に

 

神奈川県の横須賀から「予科練」が移転し、終戦まで中心的な役割を担う事になりました。

 

 

そのような歴史的背景もあり、ここに命の尊さや平和の大切さを学んでもらおうと

 

予科練跡地に、この「予科練平和記念館」が設立されたのです。

 

 

間近に広大な霞ケ浦が広がるこの地で、自ら予科練に志願した昭和の少年たちを追ってみました。

 

予科練平和記念館とはどんな場所でしょう

 

場所はご覧の通りです。

 

 

休館日は月曜日と年末年始になっています。 駐車場は無料です。

 

開館時間は午前9時~午後5時です。

 

 

さて、まず最初に敷地に踏み込んで目を奪われるのが、実物大のゼロ戦の模型です。

 

日々の苦しい訓練に明け暮れる少年たちのあこがれの的。

 

そしてゼロ戦に乗れるのは、一握りの選ばれし者たちだけです。

 

零式艦上戦闘機 二一型。 零戦です。

 

模型とは言え格納庫に収まるその姿はやはり威風堂々としたものでした。

 

 

そして敷地内にある実物大のもう一つの模型が、こちらです。

 

そう人間魚雷です! 日本軍最初の特攻専用兵器です。

 

名前は「回天」。 予科練からは約1000名が着任しており、40名の方が戦没されています。

 

乗車定員、1名・・・。

 

早くも胸が締め付けられます。

 

 

今回訪れた「予科練平和記念館」は入場料が一般で500円かかります。

 

団体割引等もあるようなので窓口でお問い合わせください。

 

そして、この館内は写真撮影禁止となっております。

 

 

よって写真はありませんが、雰囲気を分かって頂くために入場すると貰えるパンフレットを撮影しました。

 

館内では予科練の制服である「七つボタン」をモチーフに7つの空間から構成された

 

展示室を見る事が出来ます。

 

 

入隊から始まり、厳しい訓練。 そしてその時の少年たちの心情。

 

予科練を卒業しての活躍や悲劇。 またそれを支え続けた阿見の人々。

 

更に映像では当時の空襲映像や特攻映像なども放映されます。

 

 

これらの展示は、当時の訓練に明け暮れた少年たちの希望と不安が紡がれています。

 

全国から試験で選抜し集められた、14才半から17歳までの少年。

 

 

予科練では終戦までの15年間で約24万人が入隊、内2万4千人が戦地へ赴きました。

 

その中でも特別攻撃隊として出撃し、戦死した人員は約1万9千人にものぼるそうです。

 

 

ここに展示されている写真は、

 

予科練習生が入院中だったために奇跡的に処分を免れた貴重な写真です。

 

 

そして隣接する、予科練の戦没者約1万9千人の霊を弔う「予科練の碑」に行く前に

 

もう一か所訪れてもらいたい場所があります。 それは「雄翔館」です。

 

 

雄翔館と雄翔園にも行きましょう

 

こちらは無料で訪れる事の出来る施設です。

 

先程の人間魚雷「回天」の先に、厳重に張り巡らされたフェンスが見えてきます。

 

陸上自衛隊 土浦駐屯地が管理する陸上自衛隊武器学校です。

 

 

一瞬、入る事を躊躇する感じですが大丈夫です。 進みましょう。

 

まるで米軍基地に入り込んだようです。

 

イヤイヤ、エリア51かも・・・ などと不謹慎な事を思い浮かべてしまいました(笑)

 

フェンスの向こうは陸上自衛隊が管理する場所です。

 

普段見る事の出来ない異世界の風景が広がっています。

 

無造作に戦車が止められています。

 

そして、道なりに進むと「雄翔園」入り口が見えてきます。

 

ここ雄翔園は、予科練の戦没者の霊璽簿(レイジボ)をおさめた「予科練の碑」を正面に配した庭園です。

 

出来れば、ここはこの先の「雄翔館」を見た後に訪れて頂きたいのです。

 

理由は後程、述べたいと思います。

 

相変わらず、フェンスの向こうは物々しい感じがしますw

 

さて着きました。 こちらが「雄翔館」です。

 

山本五十六元帥の像がお出迎えしてくれます。

 

実はここも写真がありません。 写真撮影は可能なのですが、それを転載するのは禁止との事。

 

ここでは、実際に戦地に赴いた若者たちの写真や当時の日記などが展示されています。

 

 

実際に着衣していた洋服や遺品などもあり、その時の空気感がひしひしと身にまとわりついてきます。

 

戦地に行く直前に、父親にあてた最後の手紙・・・。

 

決してカッコいいことが書かれた手紙ではありません。

 

死と隣り合わせた若者の偽らざる心情。

 

何故この若さでここまで悟らなければ、ならなかったのか・・・。

 

 

 

 

そしてここを出た後で、雄翔園で1万9千人の魂に祈りを捧げてもらいたいのです。

 

先程、ここを後回しにした理由がお分かり頂けたでしょうか?

 

雄翔館を見て頂いた後の方がより、お祈りに力が入ると思ったからです。

 

日本が経験してきた戦争と平和を考えるうえで忘れてはならない多くの事柄がここにはありました。

 

是非とも次の世代に残しておきたい貴重な場所です。

 

 

まとめ

 

どの戦争においても、戦地に赴く若者の向こうにはその身を案じる家族と

 

平和を願う人たちが大勢いるはずです。

 

 

いつでも結構です。 海軍の街として歴史を歩んできたこの阿見町で、

 

予科練に志願した昭和の少年たちの姿を見に来てください。

 

それでは、また・・・。

 

 

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