夢と魔法の王国が、今 パワハラ問題 に大きく揺らいでいます。
涙ながらに訴える従業員の方の言葉を聞くと、にわかには信じられない言葉が耳に飛びこんできます。
又、これは職場ではありませんが「日大アメフト部」の事件などは私たちに大きな衝撃を与えるモノでした。
権威ある指導者が右と言えば、それが左であっても黙って従うしかなかった訳です。
こういった、今までは被害にあっても泣き寝入りするしかなかった
これらの諸問題がここで堰 (せき)を切ったように溢れ出すようになってきました。
職場という、ある意味閉鎖された場所であっても、それらを隠蔽しておくことはもはや
出来なくなっているのでしょう。 皆さんの職場は大丈夫でしょうか?
パワハラが横行する職場の現状は・・・
横行とは、勝手気ままにふるまう事です。
皆が生活の為に一生懸命頑張る場所で、特定の個人だけが好ましくない行為に及ぶ。
あってはならない事です。
今回、この記事を書くにあたり、私は何冊かのパワハラに関する本を読む機会に恵まれました。
そこには冒頭に書いた夢と魔法の王国問題を上回るような事実が記載されていました。
こんなことが日常の職場でやりとりされているかと思うと、身のすくむ思いです。
簡単に上げてみますと、
- 仕事上のミスを現金に換算され、支払わされた
- 会社にいる事自体が、大きな損害だと皆のいる朝礼で言われた
- 接客態度が固いのは、彼氏がいないからだと言われた
挙げればきりがありません。
マタハラに関しては、もっとひどく会社の内定式で「妊娠しないでください」と言われたり
妊娠して安静にするよう医師にすすめられ、上司に報告したら
「妊娠して申し訳ありません」と反省文を書かされたりとか・・・。
開いた口がふさがりません。
マタハラとは、マタニティ・ハラスメントの略です。昨今大きな社会問題になっています。
妊娠・出産や育児はもう女性だけの問題ではないというのが世界の常識です。
この様な事例を見聞きして、はたして本当にこんな事がまかり通っているのかと疑ってしまいますよね。
しかし、これらの事例は氷山の一角であり、まだまだ似たような話が沢山あるのも事実です。
つまるところ、いくら法が整備されても、その被害をうけた人達がパワハラ、セクハラ、モラハラの
対処法を知らなければ、泣き寝入りするしかないのです。
これらのハラスメントの相談は、都道府県労働局に寄せられる中でもトップに位置する案件です。
決して、あなただけが抱えている問題ではないのです。 そして年を追うごとに被害は拡大しています。
もちろん、これらの問題を放置する企業にも問題はあります。
しかし、今後は知らなくても企業が使用者責任を問われる時代に入りました。
写真のようなネコパンチで反撃するわけではありませんが
個々が最低限の知識を身に付ける必要は、今後出てくるのではないでしょうか。
そして、この問題を語るうえでもう一つ忘れてはならない側面があります。
それは、部下を管理する側の人達の心情です。
物事には、表と裏側があります。片側だけの視点で見てしまうと本質を見失います。
この話を聞いて、あなたはどう感じますか?
ある企業で、支店の売上業績を報告していた課長の態度がおかしいので
上司である支店長が気になり個別面談したら、「売り上げを水増ししていました」との返事。
その話を聞いた上司は激高し「それは、犯罪行為だ!すぐに正しい報告者を提出しろ!」と怒鳴り
その日はそれで終わったそうです。
ところが一週間経っても正しい売り上げ報告書が提出されないため、問い正したところ
「はい、わかりました」との返事。 その翌日、課長は2日連続で休み、3日目に出社した際に
「抑うつ状態」と書かれた医師の診断書を手に持っていたそうです。
支店長は自分が怒鳴りつけたせいで、部下がこうなってしまったと責任を感じたそうですが・・・。
この事案が果たして、パワハラでしょうか?
業務を遂行する上で、指導しなければならない事柄はあります。
そしてこの例では、会社のコンプライス規定にも触れる行為ですので
これについて激しく追及したとしても、パワハラには当たりません。
極端な事例でしたが、上司がこのような毅然とした態度を取らなくてはいけないレベルの問題で
注意しているのであれば、部下の人達も仕事に対する取組み姿勢を見つめ直す必要がでてきます。
しかし、明らかに不必要な精神的攻撃や個に対する侵害をしてくる人達には
どう対処すればいいのでしょうか?
職場でのパワハラに対処するためには・・・。
職場でパワハラが発生した場合・・・
まずは被害をうけた人が加害者もしくは使用者に抗議、相談、苦情を申し立てます。
それで問題が解決されなければ、第三者の労働局や弁護士に判断を委ねるようになります。
まず被害を受けたのであれば、速やかに迅速な対処をすべきです。
6割の方がそのような被害を受けても泣き寝入りするというデータがあります。
人によっては、そういった行為を受けたことが恥ずべきものとして
周りに知られたくないといった心理も働きますが
放っておくと心身のバランスを崩し、深刻な障害をもたらす場合もありますので注意してください。
続いて、やるべき事は証拠の確保です。 後で言った、言ってないの議論を避けるためです。
被害者本人は、日時、内容を記録するのはもちろんのこと、周りの同僚等にも協力を求めましょう。
これは、あまり知られていませんが録音も後々、有利な証拠になります。
相手の同意を得ずに録音されたものであっても、労働申請等正当な目的で用いられる限りなんら違法性はありません。
内部告発制度も視野に入れましょう。
これも会社に勤めてる方から見れば、社内情報をばらすという行為は良いイメージがありませんが
ハラスメント行為そのものは、会社にとってはあってはならないものの筈です。
ですので従業員が内部告発を行う事は、それが会社の秩序や信用を汚すものでなければ
法的に許されるのは、当たり前の話になってきます。
実際には、それで報復人事を受けた方もいるそうですが、おかしな話です。
以上、簡単にパワハラを受けた際の対処法を述べてきましたが
案外パワハラをしている方にその事実を伝えると、本人は全くそのような点に気付いてなかったという事実があります。
公にされたことで、初めてそのことに気付くという人も多いので
まずは少しだけ動いてみるということが大切かも知れません。
まとめ
かく言う私も、このようなパワハラを受けた経験は履いて捨てるほどあります(笑)
当然、その時にうけた心の傷は簡単には癒せるものではないはずです。
ですが最近、面白い話を聞きました。
人間というものは、これから起こる未来は変えられても、過去の出来事を消す事は出来ないと言われてます。
でもその過去に縛られ、現代を生きているのであれば、こんなもったいない事はありません。
例えば仕事でミスをして上司に怒られたとします。
それをそのまま記憶にとどめれば、それは思い出すたびにイヤな出来事になるでしょう。
しかし、その時注意してもらったことで、今は誰よりもそのことについて詳しくなったと思えば
大きな転機となった記憶に変えられます。
我々は、過去の出来事さえも変えられる力を授かっています。
もしあなたが今、職場で思うようにいかない事があったとしても
それはきっとあなたがそれを変える力を持っているからこそ、起こっている出来事なのです。
頑張っていきましょう!
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