パラリンピックの歴史を知って、2020東京大会を楽しもう!


ここ近年、パラリンピックが「スポーツ」としての地位を高めてきています。

 

元々は、リハビリの一環として発展したものでしたが、

 

今や数多くのスターを生み出すまでに成長してきました。

 

車椅子テニスの国枝選手や上地選手は誰でも知っている有名アスリートです。

 

また、最近よく目にする車いすバスケットボールの強烈なぶつかり合いなどは、

 

本当に手に汗にぎるものです。

 

記録においても、車いすマラソンや重量上げ(パワーリフティング)などは健常者の記録を上回っています。

 

 

2020東京パラリンピック大会において、どのようなドラマが繰り広げられるのか!

 

今から、ワクワクが止まりません。 では、そのパラリンピックの歴史から見ていきましょう。

 

 

パラリンピックの歴史

 

パラリンピックの歴史をひも解く前に、まず知っておいて頂きたい人物がいます。

 

それは、ドイツ生まれのルードヴィッヒ・グッドマン博士です。

 

「パラリンピックの父」といわれた彼は、イギリスのロンドンにあった「ストーク・マンデビル病院」

 

で脊髄損傷の専門病院として作られた場所で、院長をやっておりました。

 

 

ここには、第2次世界大戦で傷ついた兵士達が多数、治療に送りこまれていましたが、

 

脊髄損傷は完治がむずかしく、治療の大半はリハビリテーションというものでした。

 

リハビリテーションは継続することが第一条件である訳ですが、これが中々大変でもあります。

 

そこで考えられたのが、リハビリテーションにスポーツを取り入れるといったものでした。

 

スポーツであれば、競争心や自己成長を促すもので、自然と継続するための心ができます。

 

 

こうしてリハビリとしてのスポーツが競技会へと進み、1960年のローマオリンピック

 

大会を開くまでになったのです。 これがパラリンピックの始まりと言われています。

 

 

では、日本に於けるパラリンピックの始まりはいつ頃だったのでしょう。

 

日本で広く周知されるようになったのは、1964年(昭和39年)の東京オリンピックからでしょう。

 

それ以前にも多くの日本人による努力が行われ、それが実を結んだのが東京オリンピックでした。

 

 

代々木オリンピック選手村内で行われたパラリンピックには、

 

大会名誉総裁である皇太子殿下、同妃殿下も出席なさり、世界22カ国の国々が参加しています。

 

選手宣誓の際には、500羽の鳩が放たれ、大会を祝福したという事です。

 

 

この東京パラリンピックでは、4000名を超える観客が集まり、

 

運営資金は厚生省、東京都や民間からの寄付でまかなわれました。

 

また、ここでは海外からの障害者が選手村で明るくスポーツを楽しむ姿勢を多くの日本人に印象付けました。

 

 

これまでの障害者スポーツの印象をがらりと変えるこの光景は、

 

この後のパラリンピックにとって、もっとも大きなレガシー(遺産)だったのではないでしょうか?

 

 

そして、この東京オリンピックでのもうひとつのインパクトは、車いすなどの道具の遅れでした。

 

他国と比べ、この道具の遅れがこの大会における、成績に関係したのは事実でしょう。

 

日本は、金メダル1個、銀メダル5個、銅メダル3個といった成績で終わっています。

 

ちなみに、最多メダル獲得数ではアメリカの金メダル50個、銀メダル41個、銅メダル31個が最多だったようです。

 

 

そして、いよいよ2020東京パラリンピックが近づいて参りました。

 

今回に限らずですがこのパラリンピック、どのような点に着目すれば、より楽しめるのか少し見ていきましょう。

 

 

パラリンピックにおける見どころ

 

アジア初の開催となった冬季オリンピックは長野で開催されました。

 

長野パラリンピックでは、日本選手団のメダル獲得数は金メダル12個、銀メダル16個、

 

銅メダル13個といった成績で終わっております。 国別ランキングでは、4位と健闘しました。

 

 

このあたりから、パラリンピックに対する、マスコミの注目度も上がってきたような感があります。

 

さて、2020パラリンピックでは22競技が行われる予定です。

 

北京では走り幅跳びで銀メダル、4×100mリレーで銅メダルを獲得した山本篤選手に注目が集まります。

 

 

リオデジャネイロ大会でも2個のメダルをとり、波に乗る山本選手ですが進化し続ける義足を使い、

 

今大会ではどのようなインパクトを与えてくれるのか楽しみです。

 

また、パラリンピックの代表的競技でもあるアーチェリーにも期待がかかります。

 

リオ大会、7位で国内ランキングトップの上山祐樹選手、女子の重定知佳選手にも期待が集まります。

 

パラリンピックでは障害の種類によってクラス分けが定められています。

 

 

そのため、通常のオリンピックなどに比べると金メダルの数が多くなり、

 

価値が低くなるといった議論もなされます。 難しい点でもあります。

 

 

トライアスロンは、2016年のリオデジャネイロパラリンピック大会から正式種目として加わりました。

 

スイム、バイク(自転車)、ランを連続して行う競技です。

 

東京2020では東京湾の大パノラマ楽しめるお台場海浜公園が舞台になるそうです。

 

リオ大会では、思うような成績を残せなかった選手たちが、リベンジに燃える種目です。

 

 

他にも、馬術、ゴールボール、パワーリフティング、ボート、卓球、車いすバスケットボール

 

など魅力あふれる競技が目白押しです。

 

注目のテニスでは国枝選手や上地選手といったトップアスリートたちが有明テニスの森に集結します。

 

48面のコートをもつ「テニスの聖地」でのドラマに胸が躍ります。

 

 

まとめ

 

オリンピック・パラリンピックが終わる時、そこには偉大なレガシー(遺産)が残ります。

 

それが何なのかは、終わってもみなければ分からない事でしょう。

 

 

ロンドン大会では、当時の首相がボランティアの方々、一人一人に向けて感謝状を送りました。

 

イギリスでは、ボランティア活動をすることはクールでカッコいいものだという認識があります。

 

日本でも、そのような認識が育つといいですね。 ボランティアに興味がある方はこちらもどうぞ。

 

東京オリンピックでボランティアを目指す あなたへ

 

 

パラリンピック関係者の間では、2021年問題に心を痛めていられる方もいます。

 

2021年問題とは、2020東京オリンピック・パラリンピックが終わった時に

 

大きく予算が削られるのではないか?といった問題です。

 

 

選手育成においても、予算は大きく立ちふさがる壁です。

 

パラリンピック振興において、一過性のあるものだと意味を成しません。

 

これらの問題を大きく変えてくれるものが、この大会を通じて残ることを強く祈らずにはいられません。

 

 

 


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